ビザ申請のトリセツ

行政書士がわかりやすく解説!経営・管理ビザ 審査のポイント

2022年5月20日

「日本で会社を設立したい!」
「日本支社の社長になった!」

こういうときに申請するのが「経営・管理ビザ」です。

でも、会社を設立すれば、誰でも取れるビザというわけではありません。
実は、経営・管理ビザは、許可の難易度が高い在留資格です。

この記事では、経営・管理ビザについて、行政書士がわかりやすく説明します。

経営・管理ビザ(=在留資格「経営・管理」)とは?

経営・管理ビザの対象となる活動について、日本の法律(入管法)には、次のように書かれています。

本邦において貿易その他の事業の経営を行い又は当該事業の管理に従事する活動

日本人が読んでも難しい日本語です・・。
まず、この文章の言葉の意味を説明します。

「本邦」:日本
「事業の経営を行う」:会社の社長や役員(取締役 / 監査役)になること
「事業の管理に従事する」:会社の部長や工場長、支店長などになること

つまり、日本で社長や役員、部長や工場長として働くときに取得するビザということです。

 

事業(ビジネス)の内容に、制限はありますか?

事業内容に制限はありません。どんな事業でも、経営者(社長、CEO、理事長など)になるときは、「経営・管理ビザ」を取得します。

<事業の例>
貿易業:母国との輸出入など
飲食業:母国料理のレストランなど
コンサルタント業:海外市場のマーケティングなど
スクール事業:母国語の語学学校など
不動産投資業:日本の不動産を取得して投資運用するなど

以前は、投資・経営ビザという名称でしたが、平成27(2015)年4月1日から経営・管理ビザに変わりました。
投資・経営ビザは外国人が日本に投資することが前提でしたが、経営・管理ビザは外国人による投資がなくても取得できます。

 

経営・管理ビザの申請に必要な条件

経営・管理ビザを申請する基準は、法令で定められています。
※ 法令の正式名称は「出入国管理及び難民認定法第七条第一項第二号の基準を定める省令」といいます。

これも日本語が難しいので、1つずつ、わかりやすく説明します...!

(1)事業所が日本国内にあること

申請人が次のいずれにも該当していること。

 申請に係る事業を営むための事業所が本邦に存在すること。ただし、当該事業が開始されていない場合にあっては、当該事業を営むための事業所として使用する施設が本邦に確保されていること。

まず、会社の事業所(オフィス)が、日本国内にあることが必要です。
実務では、事業所を借りる場合は「賃貸借契約書」、所有する場合は「不動産登記簿謄本」を提出して証明します。

経営・管理ビザの申請時に、会社の設立登記が完了していない場合は、事業所が確保できていることを証明します。
具体的には、代表者個人名義で賃貸借契約をして、会社設立後に名義を変更するなどの方法があります。

 

事業所は、バーチャルオフィスでも大丈夫でしょうか?

事業所は、壁で仕切られた個室であることが求められます。
1つの部屋に複数企業が同居するシェアオフィスや、会社の登記だけを置くバーチャルオフィスはNGです。

 

(2)事業規模が基準以上であること

 申請に係る事業の規模が次のいずれかに該当していること。

イ その経営又は管理に従事する者以外に本邦に居住する二人以上の常勤の職員が従事して営まれるものであること。
ロ 資本金の額又は出資の総額が五百万円以上であること。
ハ イ又はロに準ずる規模であると認められるものであること。

経営・管理ビザを申請する場合、事業の規模に基準があります。
具体的には、次のどちらかの条件を満たすことが必要です。

事業規模の基準
① 日本に居住する常勤職員を2人以上雇用すること
資本金が500万円以上であること

常勤職員の雇用を証明する場合は「雇用契約書」など、資本金の額を証明する場合は「会社の登記簿謄本」を提出します。

 

2人以上の常勤職員は、外国人でも大丈夫でしょうか?

「永住者」、「日本人の配偶者等」、「永住者の配偶者等」、「定住者」の在留資格を持つ外国人なら、大丈夫です。
一方、「技術・人文知識・国際業務」、「技能」など、いわゆる就労ビザの外国人を雇用しても、条件をクリアできませんので、ご注意ください。

 

(3)管理者として申請する場合の基準

 申請人が事業の管理に従事しようとする場合は、事業の経営又は管理について三年以上の経験(大学院において経営又は管理に係る科目を専攻した期間を含む。)を有し、かつ、日本人が従事する場合に受ける報酬と同等額以上の報酬を受けること。

ここまでの2つは、経営者(社長)として経営・管理ビザを申請する場合の基準です。
管理者(部長など)として申請する場合は、次の両方の条件を満たすことが必要です。

管理者として経営・管理ビザを申請するときの基準
① 事業の経営や管理に関する3年以上の実務経験があること
(※ 大学院で経営学を専攻した期間を含みます。)
② 同じ役職の日本人と同等額以上の報酬を受けること

 

経営・管理ビザの審査のポイント

経営・管理ビザの審査のポイントは、次の3つです。
専門家に依頼せず、自分で申請するときは、この3点を丁寧に説明することを心掛けてください。

(1)事業の適正性
許認可を必要としている事業を行う場合には、許認可を取得していること。労働者を雇用して事業を行う場合には、労働保険、社会保険に加入することなど、事業が適法に行われていること。

(2)事業の安定性
売上高、利益、従業員数等から総合的に判断して、決定する在留期間の途中で事業が立ち行かなくなることがないこと。

(3)事業の継続性
決算状況等から判断して、今後の事業活動が確実に行われることが見込めること。(2年以上連続赤字の場合、在留資格の更新の可否が慎重に審査されます。)

 

よくある質問

Q:経営・管理ビザ申請と会社設立は、どちらを先にやるべきでしょうか?

(結論)
会社の設立登記が完了する前でも、経営・管理ビザの申請はできます。ただし、当事務所では、会社設立を先に行い、設立後に経営・管理ビザの申請を行うことをおすすめしています。

(理由)
会社設立後であれば、すぐに取得できる「登記事項証明書(会社の登記簿謄本)」により、申請要件の事業規模を証明できるから。

※なお、会社の登記を完了する前に経営・管理ビザを申請する場合は、定款の文案や各種資料のドラフト資料などを提出します。

Q:現在、海外にいます。日本に会社を設立するとき、どのようなことがハードルになりますか?

(回答)
海外にいる外国人は、日本で住民登録ができません。
これにより、会社を設立するときに問題となるのは、主に次の2点です。

① 事業所の賃貸借契約を結ぶことができない。
② 資本金を払い込むための銀行口座を開設することができない。

これらの問題は、日本に住んでいる人に協力してもらうことで、解決できます。
そのほか、申請される方の事情に応じた対応策がありますので、個別にご相談ください。

※なお、当事務所は、海外にいる外国人がオフィス契約できる不動産会社と提携しています。

Q:経営・管理ビザを申請する前に、事業所(オフィス)を借りなければいけませんか?

(結論)
賃貸借契約を結ぶ前でも、経営・管理ビザの申請はできます。ただし、当事務所では、事業所を確保した後、経営・管理ビザの申請を行うことをおすすめしています。

(理由)
事業所を確保していることを証明できない場合、経営・管理ビザが不許可になる可能性があるため。

※なお、賃貸借契約の前に経営・管理ビザを申請する場合は、賃貸を予定している物件の場所・広さ・賃料などが分かる資料を提出します。

Q:バーチャル・オフィスに事業所を置くことは可能ですか?

(回答)
「経営・管理ビザ」の申請にあたっては、事業が継続的に運営されることが求められることから、電話、FAX、コピー機、パソコンなどの最低限の機器が備わっていることが必要です。登記だけを置く形のバーチャル・オフィスは、事業所とは認められません。

Q:大学で経営を学んでいませんが、経営・管理ビザを申請できますか?

(回答)
はい、経営に関する学歴がなくても、経営・管理ビザを申請することができます。
ただし、申請人が事業を経営できることを説明することが必要です。

Q:「技術・人文知識・国際業務ビザ」で日本で働いていますが、昇進により社長になりました。すぐに「経営・管理ビザ」に変更しなければいけませんか?

(回答)
すぐに変更しなくても大丈夫です。
現在持っている「技術・人文知識・国際業務ビザ」の在留期限にあわせて、更新のタイミングで「経営・管理ビザ」に変更してください。

 

当事務所の実績

当事務所は、「経営・管理ビザ」、「高度専門職1号ハ(高度経営・管理)ビザ」の許可実績が、たくさんあります。お気軽にご相談ください!

Q:経営・管理ビザの申請を依頼する場合、費用はいくらですか?

(回答)

日本で会社設立をしてから経営管理ビザ申請という流れになりますので、それぞれについて、内訳を記載します。

会社設立

行政書士報酬: 120,000円(税込 132,000円)
定款認証費用(実費): 52,000円
登記の登録免許税(実費): 150,000円
【合計】 322,000円(税込:334,000円)

=上記に含まれる業務内容=
・ 定款の作成と認証
・ 会社設立登記申請(提携司法書士が対応)
・ ご本人にご準備いただく書類の案内とサポート

=含まれない業務(別途費用が必要)=
・ 中国との郵送費等の実費
・ 資料等の翻訳(中国語→日本語/日本語→中国語)
・ 会社設立にあたり、日本人協力者を見つける
・ 日本で設立する会社の事務所物件の手配
・ 資本金を振り込む銀行口座の手配
・ 中国での申請人のサイン証明書(公正証書)取得

経営・管理ビザ申請

行政書士報酬: 250,000円(税込 275,000円)
【合計】250,000円(税込 275,000円)

 

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