ビザ申請のトリセツ

新型コロナウィルスの感染拡大が永住申請に及ぼす影響

新型コロナウィルスの感染拡大に伴い、在留申請についても様々な特例措置が出されています。それらの措置は、主に、帰国できないことや入管の窓口に行けないことに伴う、在留期限の猶予に関するものが多いです。

他方、当事務所には永住権を申請中の方や、これから永住申請をしようと考えている方からの不安の声も届いています。この記事では、新型コロナウィルスの感染拡大が永住申請に及ぼす影響について考察します。

【参考】永住許可申請の一般的な解説については、こちらの記事をお読みください。

1からわかる!
永住許可申請の取扱説明書(トリセツ) - CALICO LEGAL行政書士事務所
永住許可申請の取扱説明書(トリセツ)- CALICO JOURNAL

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Q. 新型コロナウィルスの影響で収入が下がった場合、どうなりますか?

永住許可の基準額を下回る場合や、税金・社会保険の支払ができなくなる場合には、永住審査にマイナスの影響を与える可能性があります

新型コロナウィルスによる業績悪化で、賞与(ボーナス)のカットなど、収入が下がることが考えられます。

永住申請における審査では、申請人に安定した生活を送れるだけの収入があることが求められます。入管の審査部門では基準額を明らかにはしていませんが、単身者の場合で「年収300万円以上」が目安といわれています。

永住許可の法律上の要件

(2)独立の生計を営むに足りる資産又は技能を有すること
日常生活において公共の負担にならず、その有する資産又は技能等から見て将来において安定した生活が見込まれること。

(出所)永住許可に関するガイドライン(令和元年5月31日改定), 法務省ホームページ

この要件から、一時的にでも収入が下がってしまった場合、生活が不安定であるとみなされるおそれがあります。

また、別の要件として、税金、社会保険などを遅れることなく支払っていることが求められます。

永住許可の法律上の要件

(3)その者の永住が日本国の利益に合すると認められること
イ.公的義務(納税、公的年金及び公的医療保険の保険料の納付並びに出入国管理及び難民認定法に定める届出等の義務)を適正に履行していること。

(出所)永住許可に関するガイドライン(令和元年5月31日改定), 法務省ホームページ

万が一、収入が下がったことにより、税金、社会保険などの支払いが厳しくなったときは、免除・猶予の申請ができることもあります。厳しいから放置するということなく、市役所、区役所に相談するなど、適正な方法をとりましょう

 

Q. 新型コロナウィルスの影響で会社を解雇された場合、どうなりますか?

すぐに転職先を見つけられない場合、永住審査にマイナスの影響を与える可能性が高いです

新型コロナウィルスによる業績悪化で倒産する企業や、従業員の解雇、労働契約の打ち切りなど行う企業が出始めています。日本に在留する外国人の中には契約社員や非正規雇用の形態で働く人も多いため、この影響を受けることは大いに考えられます。

先ほど述べたように、永住申請における審査では、申請人に安定した生活を送れるだけの収入があることが求められます。そのため、仕事を失って収入がない状態が続く場合、「不許可」となる可能性があります。

また、永住申請だけでなく、現在持っている在留資格に影響を与える可能性もあります。すぐに転職先が見つかれば良いですが、3ヶ月以上無職の状態が続くと在留資格取消しの対象となります。

在留資格の取消し(入管法第22条の4 第2号第6号)

入管法別表第1の上欄の在留資格をもって在留する者が、当該在留資格に係る活動を継続して3か月以上行っていない場合(ただし、当該活動を行わないで在留していることにつき正当な理由がある場合を除きます。)。

そもそも、企業による解雇や労働契約の打ち切りが適法ではないケースもあります。困ったときは、適切な相談窓口や専門家に相談することをおすすめします。相談先が思いつかない方は、当事務所にお問い合わせいただければ情報提供します。

 

Q. 新型コロナウィルスの影響で海外から日本に入国できなくなった場合、どうなりますか?

海外にいる期間が3ヶ月以上の長期にわたる場合、永住申請ができなくなるなど、マイナスの影響を及ぼす可能性があります

新型コロナウィルスの感染が拡大しはじめた時期が、中国の旧正月にあたることなどから、母国に戻っている間に日本に上陸できなくなってしまったという方がいます。

永住申請における審査では、原則として、日本に「引き続き10年」在留していることが求められます。入管の審査部門では基準となる期間を明らかにはしていませんが、目安として、3ヶ月以上海外にいると「引き続き」とは認められない可能性が出てきます。

永住許可の法律上の要件

(3)その者の永住が日本国の利益に合すると認められること
ア 原則として引き続き10年以上本邦に在留していること。

(出所)永住許可に関するガイドライン(令和元年5月31日改定), 法務省ホームページ

そのため、新型コロナウィルスの影響で日本に上陸できなくなり、その期間が3ヶ月以上に及んだ場合、永住申請ができなくなる可能性があります。

藤井
実は、当事務所に永住申請を依頼されている方の中に、この状況の方が複数人います。私の見解(願いも込めて)としては、新型コロナウィルスによる上陸拒否のために来日できなかった期間については、それ以前の在留状況などから総合的に判断して、マイナスの影響を及ぼさないように取り扱ってもらえる可能性があるのではと考えます。

 

Q, 新型コロナウィルスによる影響をどこまで考慮してもらえるのか?

当事務所でも、入管の審査部門に問い合わせをしましたが、現時点では方針が出ていません。

世界が初めて経験する非常事態ですので、永住申請においても一定の配慮をしてもらえる可能性はあると考えます。

そのために、事実を説明できる資料を保管しておくことを助言します。
他方、入管の配慮があるだろうという期待をしすぎず、自分自身の生活を出来る限り安定させるように努めることが大切です。

 

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