帰化申請

帰化申請の7つの条件 - 行政書士がわかりやすく解説!

2023年12月17日

外国人が日本国籍を取得するとき、帰化申請をします。帰化申請の条件は、国籍法第5条に書いてあります。

国籍法 第五条
法務大臣は、次の条件を備える外国人でなければ、その帰化を許可することができない。
一 引き続き五年以上日本に住所を有すること。
二 二十歳以上で本国法によつて行為能力を有すること。
三 素行が善良であること。
四 自己又は生計を一にする配偶者その他の親族の資産又は技能によつて生計を営むことができること。
五 国籍を有せず、又は日本の国籍の取得によつてその国籍を失うべきこと。
六 日本国憲法施行の日以後において、日本国憲法又はその下に成立した政府を暴力で破壊することを企て、若しくは主張し、又はこれを企て、若しくは主張する政党その他の団体を結成し、若しくはこれに加入したことがないこと。

この記事では、帰化申請の条件について、わかりやすく解説します。

これらの条件を満たしていても、必ず帰化が許可されるとは限りません。帰化の許可は法務大臣の裁量によるものとされていますので、これから記載する内容は、日本に帰化するための最低限の条件と考えてください。

1. 住所条件

帰化の申請をする時まで、日本に引き続き5年以上住んでいることが必要です。
なお、住んでいる期間は正当な在留資格を有していなければなりません。

なお、以下に該当する方は期間が緩和されます。

▼期間が緩和される例

日本で生まれた人 3年
日本人の配偶者(婚姻から3年未満) 3年
日本人の配偶者(婚姻から3年以上) 1年
日本人の子(養子を除く) 期間の制限なし

 

2. 能力条件

年齢が18歳以上で、かつ、本国の法律でも成人の年齢に達していることが必要です。

 

3. 素行条件

素行が善良であることが必要です。
素行が善良であるかどうかは、以下のような点から総合的に考慮し、社会通念によって判断されます。

  • 犯罪歴の有無や態様
  • 納税状況
  • 社会への迷惑の有無 など

 

4. 生計条件

生活に困るようなことがなく、日本で暮らしていける収入があることが必要です。
この条件は、生計を一にする親族単位で判断されます。帰化申請をする本人に収入がなくても、配偶者やその他の親族の資産または技能によって安定した生活を送ることができれば大丈夫です。

 

5. 重国籍防止条件

帰化しようとする人が無国籍であるか、帰化によって本国の国籍を喪失することが必要です。
ただし、例外として、本人の意思によって本国の国籍を喪失することができない場合については、この条件を満たしていなくても帰化が許可になる場合があります。

 

6. 憲法遵守条件

以下のような人は、帰化が許可されません。

  • 日本の政府を暴力で破壊することを企てたり、主張する者
  • そのような団体を結成したり、加入している者

 

7. 日本語能力

日常生活に支障のない程度の日本語能力(会話・読み書き)を有している必要があります。
なお、帰化手続において、必要な書類等の案内は日本語で行います。

 

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